今月はヨーガスートラではなく、「今年の漢字」にしました。
今年は激震の年となりましたが、ご自身にとっての今年の漢字を考えてみてください。
考えながら今年一年を振り返るきっかけにしていただきたいと思います。
そして、今月は「慈しみの瞑想」です。
慈悲の瞑想、慈愛の瞑想とも呼ばれ南伝仏教の瞑想の一つです。
慈悲のこころは仏教においてとても大切ですが、同じインドにルーツを持つヨガにも共通部分が多く、ヨガでもまた慈悲のこころは大切です。
ヨーガスートラにも心を透明化する方法として慈悲の念想があげられています。
慈しみのこころが大切であることは、おそらく皆さん理解されていることと思いますが、日常生活の中でついつい忘れてしまうものです。
お釈迦さまは、
「立ちつつも、歩みつつも、坐しつつも、臥しつつも、眠らないでいる限りは、この慈しみの心づかいをしっかりとたもて。」
とおっしゃっています。
できる限りこの心を保つために、この慈しみの瞑想を繰り返し念じてみましょう。
そして体に浸透させたいものです。
また、割愛していますが、本来は
私が幸せでありますように
私の悩み苦しみがなくなりますように
私の願いごとが叶えられますように
私が幸せでありますように
私の周りの人々が幸せでありますように
私の周りの人々の悩み苦しみがなくなりますように
私の周りの人々の願いごとが叶えられますように
私の周りの人々が幸せでありますように
生きとし生けるものが幸せでありますように
生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように
生きとし生けるものの願いごとが叶えられますように
生きとし生けるものが幸せでありますように
となっています。
まずは自分自身を満たしていくこと。自分自身を慈しみ、幸せを広げていくことです。
そこから少しずつ周りへと広げていきましょう。そして、この世界全体、宇宙全体へと広げ、生きとし生けるものへの慈しみを広げていきましょう。
今年は世界規模で共通の問題に向き合うことになりました。
不安や苦しみを感じることもあったと思います。
そんな時にこそ、この瞑想によってまず自分自身を慈しんでみましょう。
何となく癒されて気持ちが楽になるのではないでしょうか。
そしてそれを周りへと広げられたら嬉しいですね。
来年は、世界中の人々が幸せでありますように…
「生きとし生けるものが幸せでありますように」